平成21年度 全国学力・学習状況調査の結果について
1 調査の概要(下関市立小・中学校)
(1)目的
ア 国が,全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から,各地域における児童生徒の学力・学習状況をきめ細かく把握・分析することにより,教育及び教育施策の成果と課題を検証し,その改善を図る。
イ 各教育委員会,学校等が,全国的な状況との関係において自らの教育及び教育施策の成果と課題を把握し,その改善を図るとともに,そのような取組を通じて,教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
ウ 各学校が,各児童生徒の学力や学習状況を把握し,児童生徒への教育指導や学習状況の改善等に役立てる。
(2)調査期日 平成21年4月21日(火)
(3)調査を実施した学校数・児童生徒数
学年 学校数 児童生徒数
小学校第6学年 下関市立小学校52校 児童 2,382人
中学校第3学年 下関市立中学校23校 生徒 2,323人
(4)調査内容
ア 教科に関する調査(国語,算数・数学)
問題A…主として「知識」に関する問題
問題B…主として「活用」に関する問題
イ 生活習慣や学習環境等に関する質問用紙
(ア)…児童生徒に対する調査【小…77項目,中…77項目】
(イ)…学校に対する調査【小…98項目,中…95項目】
2 結果の概要(下関市立小・中学校)
(1)教科に関する結果
ア 全体の結果
今回の調査結果は,前回と比べ,小学校・中学校の国語,算数・数学の「知識」「活用」とも正答率が高くなっており,学力向上に向けての取組の成果が表れてきていると思われる。
小学校については,依然,知識・技能の定着に一部課題があり,その「活用」については課題がみられるものの,全国との差は,縮まっている。
中学校については,「知識」 に関する問題に比べて,「活用」に関する問題の正答率が低いが,正答率は,全国との差異はほとんどない。
イ 教科ごとの結果
○ 小学校の国語では,漢字の読みや文章の内容に合わせて小見出しを書くことはよくできているが,ローマ字を読んだり書いたりすることや文の意味のつながりを考えながら,接続語を使って内容を分けて書くことなどの「言語事項」及び目的や意図に応じて,必要な事柄を整理し,事象や意見などを関係付けて書くことなどに課題がみられる。「書く力」の定着を図っていく必要がある。
○ 小学校の算数では,四則計算及び計算の順序などの「数と計算」については,正答率が高く,相当数できている。示された解決方法を理解し,別の解決方法を考え記述することや基準量と比較量を基に割合の大小を判断し,その理由を記述することなどの「数学的な考え方」に関すること及び記述式の設問の正答率が,全国と同様に低く,課題がみられる。「数学的な考え方」を十分に身に付け,自分の考えを文章記述する力を伸ばしていく必要がある。
○ 中学校の国語では,「話すこと・聞くこと」については,相当数できており,言葉のきまり等に関する基礎的な技能については,比較的身に付いている。しかし,論理の展開に着目して文章を評価したり読み取ったりすることや,書かれている情報の中から必要な内容を選んで伝えたい事柄を書くこと,表現に注意しながら文章を読み,読み取ったことを条件に即した表現に直して書くことの定着などに課題がみられ,「読む力」「書く力」を十分に身に付けていく必要がある。
○ 中学校の数学では,基本的な正の数・負の数の計算や文字式の計算,また,展開図で示された空間図形について2つの面の位置関係をとらえることは,正答率が高く,相当数できている。しかし,点対称な図形や線対称な図形についての理解や事象を数学的に解釈し,問題解決の方法を数学的に説明することは,正答率が低く,課題がみられる。「数学的な見方や考え方」を十分に身に付けていく必要がある。
(2)生活習慣や学習環境に関する結果
(望ましい項目)
○ 家の人と普段夕食を食べることは,全国と比べてやや高い傾向がみられる。
○ 学校の規則や友達との約束を守って生活することは,全国と比べてやや高い傾向がみられる。
○ いじめを許さない心は,全国と比べて高い傾向がみられる。
(課題がある項目)
○ 400字づめ原稿用紙2〜3枚の感想文や説明文を書くことが難しいと思うことは,全国と比べて高い傾向がみられる。
○ 学校が休みの日の勉強時間は,全国と比べてやや短い傾向がみられる。
○ 新聞やテレビのニュースなどへの関心は,全国と比べてやや低い傾向がみられる。
3 今後の対応(下関市立小・中学校)
下関市立各小・中学校においては,下関市教育委員会の分析を参考にして,調査結果の分析及び実態の把握を行い,それらに基づいて「学力向上プラン」の見直しを進め,授業改善をとおして,児童生徒一人一人の学習改善や学習意欲の向上を図る。
下関市教育委員会においては,各学校の「学力向上プラン」の見直しを支援するとともに,教職員研修の充実に努め,授業力の向上をめざした教育施策の改善を図る。
小学校5年生及び中学校2年生を対象に,下関市一斉に学力調査を行い,児童生徒の学力の定着状況を把握するとともに,課題を分析し指導に役立てる。
児童生徒一人一人の習熟状況に応じるため,且つ,家庭学習の充実を図るため,「基礎・基本」から「応用」まで幅広く活用することができる学習プリントをWEB上からダウンロードするシステムを導入し,児童生徒の学力向上をめざす。
学力向上推進委員会を開催し,学識経験者(大学教授等)等からの学力向上への提言をもとに,下関市の学力向上プランを作成し,全市的に学力向上に取り組んでいく。